〜 声のスペシャリスト 〜
北海道で活躍する注目の女性起業家を紹介するシリーズ、第2回目は札幌を拠点に全道各地のイベントやセレモニーで活躍するフリーアナウンサーの所属するMCミューズ代表の成田寿美子さんです。
現在、ご自身もフリーアナウンサーとして活躍し、家事、子育てをしながら、忙しいスケジュールを精力的にこなす成田さんは、フリーアナウンサーのプロダクションに所属していた頃、才能ある人たちが不安定な収入を理由に、一人またひとりと廃業していくのを見ながらもったいないと思い、何とか安定した仕事環境を提供することが出来ないものだろうかと考えて、同じ考えの先輩や同僚たちと一緒に数年前に起業したそうです。
【アナウンサーとかMCってなに？】
一口にアナウンサーと言っても色々あって、キャスター・リポーター・ナレーター、声優・司会・MC・DJ・実況など幅広いお仕事です。アナウンスとは声の仕事全般の総称なのです。
声の仕事なら何でもこなすフリーアナウンサーは“声のスペシャリスト”と言えます。そのなかでも多いのが司会の仕事です。よく司会者のことを「MC」って言いますが、何のことかといいますと、実は「master of ceremonies（マスター・オブ・セレモニー）」の略称なんです。 直訳は「式典（セレモニー）を仕切る人」という意味です。
【家事や子育てをしながらのお仕事は信念を持って】
結婚しても妻として母として“自分自身がいきいきと輝いていればきっと家族にも理解してもらえるんだ！”と、そんな信念を持って頑張ってきました。職業人として女性ならではの気配りや優しさを忘れずに、常に“女性としての素敵”を発信できるように心がけてます。
【アナウンサー／MCを目指す女性に】
この仕事を通して女性としてなすべきことを学んでほしい。上手に話すということだけじゃなく、エチケットやマナーなど社会人としての大切な要素を備えることが出来ます。けっして楽ではありませんが、夢があってやりがいのある仕事だと思いますので、途中で諦めないでぜひ頑張ってほしいです。
■成田寿美子（なりたすみこ）
北海道札幌市出身
大谷短期大学 声楽科 卒業
卒業後、音楽関係には進まず、普通の会社に務め、普通のOLだった。
その頃に結婚式の発起人を何度かしている内に、司会の仕事に憧れ、プロダクションに所属。
その後、フリーランスからFMノースウェーブの契約社員になりニュースなどのインフォメーションDJを勤める。
やがて、結婚、出産とともにFMノースウェーブを退社。
2年間のフリーランス期間を経てプロダクション時代の先輩とフリーアナウンサーのプロダクション「MC（エムシー）ミューズ」を立ち上げる。
平成15年に現在の「有限会社 MCミューズ」を設立、代表取締役に就任。
【MCミューズってどんな会社？】
フリーアナウンサーの場合、テレビ局やラジオ局の専属（社員）アナウンサーと違ってお給料制ではないので収入が一定ではありません。つまり、一人一人が個人事業者のようなものなのです。だから、営業からスケジュール管理まで全部自分でしなくてはなりませんので大変です。そんなフリーアナウンサーのマネージメントを引き受けるのが「MCミューズ」です。優れた才能をサポートして仕事に専念出来るようにし、またその活躍の場を提供していくのがその役割です。そして、これからフリーアナウンサーを目指す人たちにも門戸を開き、新しい才能の育成にも力を入れてます。
［筆者から一言］
年齢に関わらず実力で勝負できる、“マスター・オブ・セレモニー”は声の仕事を目指すフリーアナウンサーを目指す人たちの憧れでもあり頂点なのです。私自身、数々のイベントやセレモニーで随分お世話になりました。主催者からのメッセージを巧みな話術で、しかも臨機応変に観客を魅了し引きつける司会者。イベントやセレモニーの成功の是非はMCで決まると言っても過言ではありません。MCとはそんなすごい仕事なのです。
